茨城県境町の清水丘聖地霊園第二霊園にて、インド産八重桜と桜御影を組み合わせた洋型墓石を建立!

埼玉県久喜市にて、お墓・石材のお仕事をさせていただいております、木村石材店 石原です。茨城県境町にある清水丘聖地霊園第二霊園にて、インド産八重桜(赤御影)と中国産都桜(桜御影)の2色を組み合わせた洋型墓石を建立させていただきましたので、ご紹介いたします!

 

 

茨城県境町 清水丘聖地霊園第二霊園 石塔:インド産八重桜 外柵:中国産都桜

 

お墓を建立をご希望のお客様が、お店の方へお越しくださいました。あとで伺ったのですが、人づてにいい石屋さんがあると聞いてご来店くださったそうです。とてもありがたいお話でした。奥様が亡くなられて墓地を取得され、そのご主人様と、私と同じくらいのご年齢の息子様と娘様でご来店になりました。お墓については、洋型であること、ピンク色の石を使いたいといったご希望は当初からありましたが、細部までははっきりイメージができていなかったので、ご自宅でも皆様でご検討いただけるように、20数種類はお墓が掲載されている洋型墓石のパンフレットを数冊お渡ししました。

 

後日またご来店いただいてお打ち合わせを重ねてお墓作りを進めていき、こちらが最終的に決定した図面です。お持ち帰りいただいたパンフレットや施工例の中から気に入られた部分を組み合わせて、最終的には2通りのご提案からこちらをお選びいただきました。石種は、赤い部分がインド産八重桜という赤御影石で、外柵等の薄いピンク色は中国産の都桜という石を使用することになりました。

 

今回お墓を建てるのは、茨城県境町長井戸にある清水丘聖地霊園第二霊園です。令和5年6月に完成した新しい公営霊園です。工事に入る前には工事届を1週間前までに提出し、工事に入る初日にも立ち会っていただいて工事後も検査を受ける決まりがあります。弊社からは、車で30分ほどで行くことができます。

 

工事が始まりました。広さは3㎡あります。お写真では、基礎工事のため根切りをしているところです。霊園のご担当の方が工事初日の立会いの際におっしゃっていた通り、土がとても固くてしっかりした地盤でした。

 

割りグリを入れて転圧をかけ、縦型のランマ―でさらにしっかり固めます。

 

木枠を組んで中に配筋し、コンクリートを打つ準備をしました。

 

コンクリートを流し込んである程度ならしたら、バイブレーターで振動を与えます。空気を抜いてコンクリートの密度を上げ、強度を高めます。表面をきれいにならしたら、しばらくの間養生期間に入ります。

 

現場での養生期間の間に、墓石の彫刻等を行います。こちらは棹石の彫刻をしています。左はゴムシートを貼って養生し、彫刻の準備を終えたところで、右側は彫刻が終わったところです。お墓の彫刻は、工場で私が行っています。

 

こちらは棹石側面です。建立年月とお施主様のお名前、お子様一同と彫刻をさせていただきました。このあと彫刻に着色して完了です。

 

現地では、基礎が完成しました。これから石材の据え付けを始めます。

 

基礎の表面に、セメント用のボンドを塗っています。基礎と石材の接着を高めるためです。

 

お墓の手前側の石貼りまで行いました。中央は、インド産の赤御影八重桜です。両端にはピンク色の桜を配置しました。今回のお墓はこの2色の組み合わせがポイントになっています。

 

据え付け工事が進んでいます。こちらは右後方の外柵です。これから石を据えていく基礎の上には柔らかいモルタルを塗って、石と石の接着面には2種類のボンドを使用して接着します。

 

印のように、基礎に設置する石の底面には刻み加工をしているので、据えた時に基礎の上に塗ったモルタルとしっかりかみあって動かないようになっています。すべての底面に同じ施工を行っています。

 

外柵まで完了しました。手前がお参り部分で、奥は納骨スペースになります。

 

納骨室を中央から左向きに見ているところです。印の部分はL金具を使い、基礎と石、石と石をしっかりと固定しています。

 

こちらは外柵左側です。これから羽目石を据えるところです。2色ボンドとコーキングを使って設置します。これまでの経験から、ボンドだけでもコーキングだけでも強度としては不十分なので、両方を使ってより強度が高くなるよう施工しています。

 

納骨室が完成し、外柵の羽目石も設置を終えました。紫色の養生テープは、目地のコーキングを打つ時に周りを汚さずにきれいに打てるように貼っています。

 

納骨室の上に、芝台を設置するところです。免震パッドとボンド、コーキングで据え付けていきます。奥に見えているのは納骨室の空気口です。

 

芝台を設置したら、その上に中台を設置します。こちらでも免震パッドやボンドなどを併用して、より安心できる強度の高いお墓を施工していきます。

 

上台を設置、これから棹石を据えるところです。ここでは免震パッドやボンドのほか、ステンレスの耐震の棒を取り付けます。親指よりちょっと太いくらいの丈夫なものです。1本だけでは揺れで棹石が回転してしまうので、2本入れることで回転を防いでいます。

 

棹石や墓誌等を設置して、いよいよお墓の完成です!

ご希望で、お墓の本体から納骨室の前壁、手前お参りスペースの中央は、濃いピンク色の八重桜を配置しています。

 

棹石正面は額出し加工で、香炉の前面も同じような額加工になっています。全体に緩やかな丸みがあり、随所に統一感を持たせています。今回使用したインド産の八重桜は、赤御影石ですが赤みが強すぎず、赤紫のような優しい感じの色合いが特徴です。薄いピンク色の桜御影との組み合わせで、よりあたたかな雰囲気に仕上がっています。

 

墓誌もお墓と同じ、2色の組み合わせになっています。こちらは娘様からご提案いただきました。棹石の形ともあわせて、統一感が感じられます。

 

後方はこのようになっています。お墓の真後ろの羽目石の形も棹石と合わせています。今回はご希望で、塔婆立ては設置していません。納骨室内の空気口はこの位置にあり、中の空気を循環することで湿気が溜まりにくくなります。

 

お墓が完成し、ご納骨はもう少し先ですがお引き渡しまでさせていただきました。初めてご来店くださった時と同じくご家族皆様でお越し下さって、「いい色だね」「この色にしてよかった」と喜んでいただけました。今回の工事では、工事に入った初日にご主人様が奥様の遺影を現場にお持ちくださったことがとても印象に残っています。「これからお墓ができるよ」と話しかけているようなお姿に、ご家族皆様が亡くなった方を思い、これから建てるお墓もとても大切に思われていることが伝わり、心を込めてしっかりとした安心してお参りいただけるお墓を作ろうと改めて思いながら工事に取り組みました。このたびは、弊社に大切なお墓作りのお手伝いをさせていただきまして、ありがとうございました。これからもどうぞ末永いお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

今回は、茨城県境町にある清水丘聖地霊園第二霊園でのお墓の建立工事のようすをご紹介いたしました。清水丘聖地霊園第二霊園は昨年募集が始まってまだ数か月しか経っていないので、建っているお墓もまだ少ないですが、とてもきれいに整備されている霊園です。公営霊園なので宗教不問で、高さ1m80cmまでという規定など、決まりの範囲内であれば自由に建てられます。主に境町、五霞町、坂東市、古河市の4管内在住の方に向けて販売されています。弊社からも車で30分ほどの距離ですので、建立をご希望の方はどうぞお気軽にお声かけくださいませ。